佐野元春 ディスコグラフィー

この曲は桑田佳祐がパーソナリティを務めるTOKYO FM制作・JFN系列全国ネットのラジオ番組「桑田佳祐のやさしい夜遊び」（毎週土曜日 23:00-23:55）の2022年5月21日放送回で緊急告知され、約24時間後の23日0時にiTune Store他、各ダウンロード販売サイトとサブスクリプションサービスで一斉に配信が始まるという唐突なリリースだった。

番組の中で桑田らのこのユニットがアメリカの覆面バンド「トラヴェリング・ウィルベリーズ」をモチーフにしていることなども語られた。

• 桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎「時代遅れのRock’n’Roll Band」特設サイト

ミュージックビデオを公開

2022年6月6日、YouTubeの桑田佳祐オフィシャルチャンネルでミュージックビデオが公開された。 同曲は各人バラバラにボーカル収録が行われていて、メンバーが一堂に会したのはこのMVの撮影時が初めてだったという。 MVには特別出演として大友康平（ドラム）、原由子（キーボード）、ハマ・オカモト（ベース）も登場する。

• 桑田佳祐 feat. 佐野元春, 世良公則, Char, 野口五郎 - 時代遅れのRock’n’Roll Band（Full ver.） ※2022.06.06 21:00公開

桑田、佐野、世良、Char、野口、大友の6名はMV公開日の時点で全員66歳。 公開日も含めて「6」尽くしとなった。

NHK総合の番組「クローズアップ現代」（MC：桑子真帆アナウンサー 毎週月-水曜日 19:30-19:57）が、MV撮影を密着取材し6月21日に放送。 佐野を含めてメンバー全員のインタビューがあり、集結の経緯などが語られた。

桑田佳祐のベストアルバムに収録

当シングルはAAC圧縮音源の配信のみで、CDやハイレゾでの販売は無かった。 CDでは半年後に発売された桑田佳祐ソロ活動35周年記念ベストアルバム「いつも何処かで」で聴くことができる。

第73回NHK紅白歌合戦に出場

読売新聞元旦号に広告掲載

7曲目の「流浪中」で、作詞作曲とボーカルを担当した。 作曲は佐橋佳幸と共作。

フィジカルの形態はCD＋DVDというセット商品1種類のみ。 オリコンではアルバムのカテゴリーで週間ランキング最高位44位。

佐野は同日発売の「スーパー・シック ～雪村いづみ オールタイム・ベストアルバム」という雪村いづみデビュー60周年記念アルバムの企画監修にも携わっており、「トーキョー・シック」と「もう憎しみはない」の2曲はそちらにも収録されている。

佐野と雪村のデュエットは「トーキョー・シック」と「もう憎しみはない」の2曲のみ。 「こんな素敵な日には」と「Bye Bye Handy Love」の2曲は佐野のソロ。

なお、「トーキョー・シック」はこのアルバムがリリースされる2年前の2012年にiTunes Storeで配信シングルとしてリリースされていた。 当アルバムに収録されたものとバージョンは同じ。

• トーキョー・シック ※iTS版

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関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 佐野元春＆雪村いづみ：トーキョー・シック - Moto's Web Server

Victor Entertainment

• 佐野元春＆雪村いづみ | トーキョー・シック | ビクターエンタテインメント

佐野とのデュエット曲、「もう憎しみはない」と「トーキョー・シック」を収録。 「佐野元春 & 雪村いづみ」名義で同日にリリースされたミニアルバム「トーキョー・シック」にもこの2曲は収録されている。

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関連ページ

Victor Entertainment

• 雪村いづみ | スーパー・シック ～雪村いづみ オールタイム・ベストアルバム | ビクターエンタテインメント

2年後の2014年2月にいくつかの曲を追加した新しいアルバム「トーキョー・シック」がCDとiTunes Storeで発売されたことに伴って販売終了となった。

雪村いづみとデュエット

この曲は「佐野元春 and The Hobo King Band Billboard Live 'Smoke & Blue'」の2012年3・4月公演で新曲として披露されたのが初出（この時はHKBの演奏で佐野のソロ）。

facebook佐野元春公式アカウントが4月20日付けのエントリーで、4月18日に雪村いづみとのデュエットでレコーディングが行われたことを発表し、NHK-FMのラジオ番組「元春レイディオショー」で5月1日に初オンエア。

5月7日に佐野の公式サイトMWSが同曲をiTS限定でリリースすると発表。 発売日の5月9日にはビルボード・ライブ東京5月公演があり、そこで佐野と雪村はステージで初共演し、デュエット版を生で披露した。 佐野はその後もソロでこの歌を歌うこともあるが、オーディエンスの前でデュエットが披露されたのはこの時のみ。 このビルボード・ライブ東京での共演の様子は2014年発売のCD＋DVDの「トーキョー・シック」に映像として収録されている。

なお、二人のコラボレーションは雪村が佐野にファンレターを送ったことがきっかけだったという。

ビッグバンドスタイルの一発録りレコーディング

佐野はスタジオレコーディングにあたって、雪村の活躍した1950年代の雰囲気を再現するための人選を行なっている。

楽曲のアレンジとバンドの指揮、さらにピアノを担当したのは前田憲男（1934-2018）。 佐野は1991年のコンピレーションアルバム「Slow Songs」でも、いくつかの曲でアレンジとバンドの指揮を前田に依頼している。

レコーディングエンジニアの行方洋一（1943-2022）は2018年発行の自伝の最終章でこの仕事に関するエピソードを書き記している。 面識のなかった佐野から直接電話で依頼があったそうだ。

• 音職人・行方洋一の仕事 伝説のエンジニアが語る日本ポップス録音史

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クレジットタイトル

Produced by

佐野元春

Executive Producer

佐野元春

Recording & Mixing and Mastering Engineer

行方洋一

Recording at

アバコクリエイティブスタジオ on April, 2012

Mixing and Mastering at

ViMF Mastering Tokyo

Arrangement, Pf & Conduct

前田憲男

Vocal

佐野元春

Vocal

雪村いづみ

Words & Music

佐野元春

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前田憲男 with The Old Playboy All-stars

Alto Sax-1

平原まこと

Alto Sax-2

近藤淳

Tenor Sax-1

アンディ・ウルフ

Tenor Sax-2

黒葛野敦司

Baritone Sax

原田忠幸

Trumpet-1

数原晋

Trumpet-2

中野勇介

Trumpet-3

佐藤和裕

Trumpet-4

ニール・ストル・ネイカー

Trombone-1

フレッド・シモンズ

Trombone-2

パットリック・ハララン

Trombone-3

中川英二郎

Trombone-4

堂本雅樹

Contrabass

斉藤誠

Drums

稲垣貴庸

Guitar

中牟礼貞則

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関連ページ

佐野元春＆雪村いづみ：トーキョー・シック - Moto's Web Server

2014年のCD版発売時に刷新されて、iTS版発売当初の内容ではなくなってしまっている。 リンクが切れてしまっているが、当項目であるiTS版シングルの購入者のために無料配布されていたPDFがサーバに残っている。

2曲目の「ペドロ～消防士と潜水夫」に佐野がボーカルとして参加した。 また、ミュージックビデオも作られていて、佐野はそれにも出演している。

アルバムのオーバーチュアであるT-1「Holy Taint」は、T-2「ペドロ～消防士と潜水夫」の長いイントロになっているので続けて聴いて欲しいと冨田ラボは説明していた。

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関連ページ

冨田ラボ – Tomita Lab

• Shipahead | 冨田ラボ – Tomita Lab

「The Whey-hey-hey Brothers」は、日本テレビ系列で放送された深夜の音楽バラエティー番組「MusiG」（2006年4月～2007年9月）のレギュラー出演者だった山口智充、山本耕史、佐野元春の3名で結成された番組内企画ユニット。 ボーカルは山口で、このシングル1枚のみがリリースされた。

バンド名も曲名も佐野による命名。 CDのリリースにあたって、amazon.co.jp に佐野の3,000字超の長いライナーノーツが掲載されている。 佐野が担当者に「適当な長さに編集してほしい」と渡したものがノーカットで全部掲載されたものだという。

「じぶんの詩」はミュージックビデオも作られた。 本格的なものではなく番組収録のスタジオで撮られたもの。 1週間の期間限定で無料動画配信サイト「GyaO」で公開された。

ジャケット写真

ジャケットのデザインは米国のサイケデリック・バンド「イッツ・ア・ビューティフル・デイ」が1969年にリリースした1stアルバム「It's A Beautiful Day」のパロディとなっている。

セルフカバー

「じぶんの詩」は佐野のボーカルによるセルフカバーバージョンもある。 下の表はセルフカバーバージョンの入手方法。

iTunes Storeでは1.5ヶ月後の3月7日にあらためて「じぶんの詩 ─A BEAUTIFUL DAY」と「グッドバイからはじめよう」がセットになったものを発売しているが、「じぶんの詩 ─A BEAUTIFUL DAY」についてはバージョン違いなどでは無く当シングルとまったく同じもの。 時期不明だが、「Complete Version」との混同を避けるためかカタログ上の名前が「じぶんの詩 - A BEAUTIFUL DAY (Single Version) - Single」に変更されている。

2001年、在京テレビ局のTBSが開局50周年の特別企画として「地雷ZERO 21世紀最初の祈り」という番組を制作。 坂本龍一がテーマソングをプロデュースすることとなり、国内外のアーティストが集結してこの曲が作られた。 CDの売り上げは世界各地の地雷撤去の資金とするために全額を寄付するとしていて、TBSが収支報告をインターネット上で公開。 毎年更新されている。

• TBS50周年特別企画「地雷ZERO　21世紀最初の祈り」

演奏は The Heartland。 渡辺美里は佐野の5年後輩で10歳年下の当時のレーベルメイト。

佐野は1986年のシングル「STRANGE DAYS」のリリースの際にレーベル内レーベルの「M's Factory」を立ち上げて、以降は自身の曲はそこからリリースするのが常となっていたが、この作品は M's Factory からのリリースではない。

「TBS宇宙プロジェクト」は東京のテレビ局、TBSの創立40周年事業として1989年に発表された。 TBSの社員記者が宇宙飛行士の訓練を受けて、ソビエト連邦宇宙総局の宇宙船に乗り込み宇宙へ行くというもので、主に「筑紫哲也 NEWS23」の中で進捗が報告されていた。

打ち上げの前後、「TBS宇宙プロジェクト」は「TBS宇宙プロジェクト 日本人初！宇宙へ」とテーマを強化し、頻繁に特別番組を放送。 松任谷由実の「SAVE OUR SHIP」が新テーマソングに採用されてそちらが多く使用されるようになった。

3人が歌唱で共演したのはT-1「A面で恋をして」だけだが、収録曲すべてを大滝詠一がプロデュースしている。

なお、Vol.1（大滝詠一・伊藤銀次・山下達郎）はメンバーが異なる。

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クレジット

• Motoharu Sano appears by the courtesy of EPIC/SONY Records
• Ginji Itoh appears by the courtesy of POLYSTAR Records

Cutting Engineer

Gutsman 鉄平

Produced by

EIICHI OHTAKI

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以下は佐野元春の楽曲に関してのみのデータ。

Engineers

飯泉"TOPPY"俊之

水谷照也

中山大輔

Assistant

坂元"SMILEY"達也

Re-Mix Engineere

吉野金次

Recorded at

CBS/SONY Roppongi, TAKE ONE

Re-Mixed at

TAKE ONE Studio

Direction

小坂洋二 (EPIC/SONY)

早川隆 (THUNDER MUSIC)

伊藤銀次

Arranger

佐野元春

MUSICIANS

Dr

山木秀夫

島村英二

EB

小野田"diet"清文

WB

荒川康男

EG

村松邦男

今剛

土方隆行

伊藤銀次

矢島賢

AG

青山徹

土方隆行

谷康一

吉川忠英

安田裕美

笛吹利男

田代耕一郎

Key

西本明

佐野元春

国吉良一

Per

鳴島英治

高杉登

柴田"daddy"光久

Horns

数原晋

小林正弘

柴田"daddy"光久

Cho

プリティ・フラミンゴス

佐野元春

伊藤銀次

Str Arr

大村雅朗

Guests

蒲田野次馬ブラザーズ (A-2)

The Heartland (A-2)

Uncle Cornel Thanders (A-3)

Thanks

Music Land & Take One Studio's Coffee

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T-2「彼女はデリケート」について

コーラスの「蒲田野次馬ブラザーズ」は大滝が命名したシャネルズの変名。 「Niagara Triangle Vol.2」のレコーディング時にシャネルズが隣のスタジオでレコーディングをしており、大滝のひらめきによりメンバーが急遽呼ばれてコーラスを録ったとのこと。 ※ネットラジオ「伊藤銀次のPOP FILE RETURNS」2014年6月6日公開第58回のゲストの鈴木雅之の談

佐野とシャネルズはEPIC/SONYレーベルの同期だが、この時点で佐野がまだブレイク前だったのに対して、シャネルズはデビュー曲の「ランナウェイ」から次々にヒットを飛ばして旋風を巻き起こしていた。 なお、シャネルズはデビュー前から大滝と交流があり、いわゆる「ナイアガラ・ファミリー」（大滝詠一に楽曲提供やプロデュースをしてもらったことがあるアーティストたちのことを言う）としては佐野の先輩である。

T-3「Bye Bye C-Boy」について

この曲は佐野が18歳でヤマハ主催の第8回「ポピュラーソングコンテスト」（1974年）に出場した時のエントリー曲。 1次予選の東京大会と2次予選の関東甲信越大会を通過して決勝の'つま恋本戦会'まで進出したが受賞はならなかった（運営側とトラブルを起こし、決勝のノミネートから外されたとも）。

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以下のシングル情報は佐野元春が関連するもののみ。

このアルバムに収録された既発売のシングル

A面で恋をして / さらばシベリア鉄道

1981.10.21 （当アルバム発売の5ヶ月前）

アルバムとはミックスが異なるが大きな差異は感じられない。

「さらばシベリア鉄道」は大滝詠一のアルバム「A LONG VACATION」からのリカットで大滝のソロ曲。

アルバム同時発売シングル

彼女はデリケート

B面の「こんな素敵な日には On The Special Day」はアルバムアウトテイク。 AB面共に大滝詠一プロデュース。

このアルバムからのリカットシングル

Happy Man

1982.08.25 （当アルバム発売の約5ヶ月後）

A面の「Happy Man」はアルバム「SOMEDAY」からのリカット。

B面の「マンハッタンブリッヂにたたずんで」が「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」からのリカット。

オリコンのシングル週間ランキング最高位14位。

ナイアガラ・トライアングルは第1期（大滝詠一・伊藤銀次・山下達郎）と第2期（大滝詠一・佐野元春・杉真理）で、それぞれにアルバム各1枚とシングル数枚をリリースして計画通りに完結した期間限定のユニットである。

このシングルは両A面シングルで、どちらの曲でも訴求できるようにジャケットが2枚封入されていた。

「A面で恋をして」は資生堂の基礎化粧品「サイモンピュア・バランシングゼリー」のテレビCMに採用されたタイアップ曲で、当シングルが初出。 このタイアップにより「ナイアガラ・トライアングル」の存在が注目され、その構成メンバーである佐野の名前も全国に知られるようになり、翌年のアルバム「SOMEDAY」でのブレイクに繋がっていく。 このシングルバージョンは翌年発売のアルバム「NIAGARA TRIANGLE Vol.2」に収録されたものとはミックスが異なる。

「さらばシベリア鉄道」は大滝ひとりの歌唱で、同年（1981年3月）に発売された大滝のアルバム「A LONG VACATION」からのリカットナンバー。 アルバムに収録されたものとはミックスが異なる。 元々は太田裕美に提供された曲（1980年11月にシングル発売）で、大滝版はそのセルフカバー。

なお、佐野は当シングルと同日に自身のシングル「ダウンタウン・ボーイ」をリリースしているが、ランキング外で売上枚数などは記録されておらず、この時点ではほぼ無名と言える状況だった。