佐野元春 ディスコグラフィー

佐野元春66歳の時の作品。

佐野は前年の2021年の段階で新作アルバムを2作連続でリリースすると予告していて、当アルバムはその第2弾。 コロナ禍でライブ活動が制限されたが、その分アルバム制作に時間を掛けることができて細部まで詰められたという。

配信のみだった連続リリース第1弾の19thオリジナルアルバム「ENTERTAINMENT!」が、初回限定の「デラックス・エディション」にCDで同梱されている。

なお、佐野の公式サイトでは当アルバムは『全キャリアにおいては通算19作目のスタジオ・アルバム』と告知されている。 詳細は不明だが、「或る秋の日」が勘定に入っていない可能性がある（収録曲が少なく価格も少し安いのでフルアルバムではなくミニアルバムと見做されているのかもしれない）。

「今、何処」の由来

読み方は「いま、どこ」。 ジャケットに記載されている英タイトルの「Where Are You Now」は英国のシンガーソングライター、Jackie Trent （ジャッキー・トレント）が1965年に発表したヒット曲のタイトル「Where Are You Now, My Love?」に由来する。 佐野が以前からいつか使ってみたいフレーズだったという。

まずはアルバム発売の直前に開催された『佐野元春 & THE COYOTE BAND 全国ホールツアー 2022 ‘WHERE ARE YOU NOW’』でツアータイトルに使用されたが、同ツアーの内容とこのアルバムには特に関連性はない。 アルバムのプロモーショナルツアーは翌年の「佐野元春 & THE COYOTE BAND 今、何処TOUR 2023」となる。

「Where Are You Now」をそのまま使用せずに日本語の「今、何処」に訳して正式なタイトルとしたのは、英国のロックバンド、ピンク・フロイドの1970年のアルバム「Atom Heart Mother」が日本で発売される際に「原子心母」という超直訳な邦題でリリースされたことに関心を寄せていたからとのこと（※2）。

ちなみに、「原子心母」を命名した東芝音工・洋楽制作部ディレクターだった石坂敬一(1945-2016)は、のちに外資系最大手のレコード会社、ユニバーサル ミュージック ジャパンの社長兼CEOとなり、2004年にCCCD問題でソニー・ミュージックエンタテインメントと袂を分かった佐野の独立に手を貸している。

※2

2022年5月30日放送のFm yokohama「otonanoラジオ」インタビューより

アナログ盤の曲順

8ヶ月の時差で発売されたアナログ盤はCDとは曲順が異なる。 アナログ盤特有の時間の制約を勘案し、音質を維持するために入れ替えたと佐野自身がfacebookの公式アカウントで説明している。 下の表のようにA面とB面がなるべく均等になるよう計算して入れ替えが行われたことが見て取れる。

• 佐野元春（official） > 《お知らせ》もうまもなく。 佐野元春新作２タイトル『今、何処』と『ENTERTAINMENT!』の完全生産限定アナログ盤、3月8… 2023.03.04

アナログ盤（LPレコード）が音楽メディアの主流だった時代においては片面23分が基本とされていた。 音質維持のためにそれくらいの時間が限界であったのと、当時はLPレコードをコンパクトカセットテープにダビングする需要が大きかったことが関係している。 カセットテープのメーカーは量産効果を得るためにLPレコードの収録時間のボリュームゾーンを勘案して46分（片面23分）のテープを主力商品とし、レコード会社のほうもそこに合わせて片面23分を目指してまとめていくというのが暗黙の了解となっていた。

YouTubeで公開されているミュージックビデオ

銀の月

2022.03.13公開。 Blu-rayの2倍のフレームレートの1080p60高画質版。

クロエ

2022.07.06公開。 Blu-rayと同等の1080p30画質。

さよならメランコリア

2023.01.20公開。 DVD並みの480p画質。

このアルバムに収録された既発売のシングル

銀の月

2021.10.22 （当アルバム発売の8.5ヶ月前）

アルバム同時発売シングル

クロエ

このアルバムからのリカットシングル

さよならメランコリア

2023.01.20 （当アルバム発売の6.5ヶ月後）

「エデンの海」について

この曲の初出は2019年10月。 広島と東京で開催された平和イベント「ZERO Project」においてで、ビデオ・インスタレーションとして展示された。 端的に言うと展示会場の液晶ディスプレイにミュージックビデオがループされていたというもので、ビデオの製作は"peter bill"というアメリカの映像作家。 ビデオに佐野は出演していない。 この時の曲のタイトルは「White Light - 閃光」だった。

ビデオは2020年にYouTubeで公開。 ビデオ版と当アルバム収録版は若干ミックスが異なる。

• Global Monday Blues vol.01

「ZERO Project」についてはシングル「Not Yet Free」を参照。

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 「今、何処 (Where Are You Now)」佐野元春 & THE COYOTE BAND | MWS：Moto's Web Server

佐野元春66歳の時の作品。 リリース時点において、佐野元春のオリジナルアルバム史上で初めてデジタル配信のみで発売された。

翌月の5月6日に新作アルバム2作連続リリースの第2弾となる20thオリジナルアルバム「今、何処」が7月6日発売と告知され、初回生産限定のデラックス・エディションに「ENTERTAINMENT!」のCDが同梱されると発表された。

アートワークに写っているのは左から佐野元春、深沼元昭、渡辺シュンスケ、高桑圭、小松シゲル、藤田顕。 バンドメンバーが一緒に写るアルバムのフロントカバーはデビュー42年目にしてこれが初めて。

佐野元春＆THE COYOTE BAND

Vocal,Guitar

佐野元春

Drum

小松シゲル

Guitar

深沼元昭

Guitar

藤田顕

Bass

高桑圭

Keys

渡辺シュンスケ

プロダクション・クレジット

Produced by

Moto 'Lion' Sano

Recorded & Mixed by

渡辺省二郎

Mastering Engineer

Randy Merrill (Sterling Sound)

2022 ©︎ M's Factory Music Publishers

佐野は前年の2021年の段階で新作アルバムを2作連続でリリースすると予告していて、当アルバムがその第1弾。

前半5曲が既発曲、後半5曲が未発表曲の全10曲を収録。 ほとんどが3分台の長さでトータルで34分ほどと、オリジナルアルバムの中では前作の「或る秋の日」の29分半に次いで収録時間が短い作品となった。 「或る秋の日」は全8曲なので、1曲平均だとこちらのほうが短い。

10曲のうち5曲が曲名と歌い出しが一緒。 過去の作品で曲名と歌い出しが同じというケースはそんなに多くは無いので、この集中は珍しい。

アートワークは2年前に発売された配信シングルの「エンタテイメント！」と同じ写真素材を使用。 歌詞カードの公開やPDFの配布も無く非常に省エネ仕様で、"売らん哉"という気概はあまり伝わってこない。 サブスクでも聴けるとあって発売週のオリコンの週間合算アルバムランキングは50位圏外だった。 ただ、このアルバムの発売日の翌日が全国ツアー「WHERE ARE YOU NOW」の初日だったので、ファンの多くは発売を認識はしていた。

ダウンロード販売のプラットフォームは以下の通りで、これにサブスクを加えると国内の音楽配信サービスの有名処はほぼ押さえており、2021年のSME復帰で配信版のプラットフォームや販売網は充実した。

AAC（44.1kHz/16bit 不可逆圧縮）

• iTunes Store
• オリコンミュージックストア
• mysound

FLAC（48kHz/24bit 可逆圧縮）

• mora ※AACも併売
• OTOTOY ※AACも併売
• music.jp ※AACも併売
• レコチョク ※AACも併売、ページ内のタブで切り替え
• e-onkyo music

このアルバムに収録された既発売のシングル

愛が分母

2019.08.14 （当アルバム発売の2年と8ヶ月前）

アルバム収録バージョンと同一と思われるが iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象ではない。

エンタテイメント！

2020.04.22 （当アルバム発売の2年前）

iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象

この曲は2020年10月発売のコンピレーションアルバム「THE ESSENTIAL TRACKS MOTOHARU SANO & THE COYOTE BAND 2005-2020」でCD化されているので当アルバムがアルバム初収録ではない。

合言葉 - Save It for a Sunny Day

2020.10.30 （当アルバム発売の1年と5ヶ月前）

当アルバム収録のものとはミックス違いの別バージョンで、iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象ではない。

街空ハ高ク晴レテ - City Boy Blue

2021.04.23 （当アルバム発売の1年前）

当アルバム収録のものとはミックス違いの別バージョンで、iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象ではない。

「この道」について

「この道」はシングルリリースは無く、YouTube上で発表・公開されたものが初出。 新型コロナウイルスの感染拡大防止のためステイホームが呼びかけられる中で佐野が構想を練り、The Coyote Band メンバーそれぞれのリモート演奏を集めて完成に至った曲。 商品化は当アルバムが初めて。

この道 (Social Distancing Version)

2020.04.08 （当アルバム発売の2年前）

「この道 (Social DIstancing Version)」 佐野元春＆THE COYOTE BAND - MWS : Moto's Web Server

佐野元春公式サイトMWS内の特集ページ。 歌詞と佐野の公開書簡「ハートランドからの手紙」あり。

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 「ENTERTAINMENT!」佐野元春 & THE COYOTE BAND | MWS：Moto's Web Server

オリコン週間合算アルバムランキング最高位21位。 フィジカルのみの集計だと14位。 佐野元春63歳の時の作品。

オリジナルアルバムでCDに初回限定版が無いのは「Stones and Eggs」以来20年ぶり。 日本語のタイトルは「ナポレオンフィッシュと泳ぐ日」以来30年ぶり。 収録曲数が1桁なのは「VISITORS」以来35年ぶり。

レコーディングは全編、The Coyote Band と行われている。

クレジット

Producer

佐野元春

Co-Producer

大井洋輔

Recorded & Mixed

渡辺省二郎

Mastering Engineer

Ted Jensen at Starling Sound. N.Y.C.

Assistant Engineer

大竹悠太

中内茂治

前田洋佑

Recorded at

Onkio Haus

M's Factory Studio, Tokyo

Mixed at

Onkio Haus

Studio Greenbird, Tokyo

Technical Assistant

小島正也

Art Conception & Graphic Art

佐野元春

Design

つちやかおり

Photographer

山崎二郎

Production Management

大本和典

Artist Management

松永ひろみ (MFMP)

Web Marketing

今井健史

Team MWS

Music Publisher

M's Factory Music Publishers, Tokyo

Sales Marketing

箕輪立朗 (Universal Music)

古屋廣人 (Universal Music)

Artwork Coordination

山口郁美 (Universal Music)

Special Thanks

吉川清海 (El Mago)

古寺尚志 (Lavaflow Records)

矢島淳 (Kokomo Brothers Ltd.)

新美香 (Snow White Music Inc.)

田形さち (Snow White Music Inc.)

横尾隆 (Face Music)

出原まゆみ (Power Box)

岡野仁美 (Onkio Haus)

広田哲也 (Studio Greenbird)

中西昌子 (Project Coordinator / Starling Sound)

ジャケット写真

ロケ地は明治神宮外苑いちょう並木。 山崎二郎のツイート（当時のアカウントは閉鎖）によると撮影は早朝に行ったという。 落ち葉は毎朝清掃されるためにその前を狙ったものと思われる。 また、2019年ではなく2018年の落ち葉の季節に撮影されたとのこと。

月刊誌『「BARFOUT!」の編集長、山崎二郎がアルバムのジャケット写真撮影を担当したのは「自由の岸辺」に続いて2度目。

受注生産限定

CDは受注生産限定となっていたが、購入者に対して予約受付期間というものは設定されていなかった。 また、予約をしていなくても発売日以降に普通に（売り切れるまで）店頭やオンラインショップで購入ができた。 つまりは販売方法も購入方法も通常通りで特別なことは何も無かった。

2021年4月に2回目の出荷開始を報告。 2022年12月には販売元をユニバーサルミュージックからソニー・ミュージックソリューションズに変更して再発売。

このアルバムに収録された既発売の曲

みんなの願いかなう日まで

2013.12.04 （当アルバム発売の5年と10ヶ月前）

iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象

君がいなくちゃ

2015.03.04 （当アルバム発売の4年と7ヶ月前）

iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象ではない

私の人生

2016.11.11 （当アルバム発売の2年と11ヶ月前）

3トラックEP 或る秋の日に収録

iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象ではない

或る秋の日

2016.11.11 （当アルバム発売の2年と11ヶ月前）

3トラックEP 或る秋の日に収録

当アルバム収録のものとは別バージョン

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 「或る秋の日」佐野元春 2019年発表アルバム - MWS : Moto's Web Server

Wikipedia

• 或る秋の日 - Wikipedia

オリコン週間ランキング最高位12位。 佐野元春61歳の時の作品。

タイトルの由来は仏教用語の「摩尼珠」。 アートワークは前作「Blood Moon」に引き続き「StormStudios」によるもの。

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 佐野元春＆ザ・コヨーテバンド - MANIJU（マニジュ）

Wikipedia

• MANIJU

オリコン週間ランキング最高位11位。 佐野元春59歳の時の作品。

タイトルは日本で2014年10月8日に観測された皆既月食に因む。 月の裏側に太陽が完全に隠れても月は真っ黒にはならず、光の屈折で赤銅色に見える現象を英語で「Blood Moon」と言う。

キャッチコピー

• 崩れるか、持ちこたえるか、混迷の時代に放たれた純度高いDANCE ROCK12編。

アートワークを「StormStudios」に初依頼

「StormStudios」はイギリスのグラフィックデザインの会社で、主に音楽アルバムのアートワークを制作している。 スタジオ創設者のストーム・トーガソン (Storm Elvin Thorgerson 1944-2013) は、ピンク・フロイド、レッド・ツェッペリン、ジェネシスなどのジャケットデザインを手掛けたことで有名なアートグループ「Hipgnosis」の中心メンバーだった。

当アルバムについては、アートワークとタイトルに脈絡が無いように見えるが、Hipgnosis系の仕事はそのようなものが多い。

USBメモリ版について

佐野作品のハイレゾ版がフィジカルで発売されるのは初めてで、媒体にUSBメモリが使用されるのも初めて。 音質と画質の違いを除けば収録内容は初回限定版「POCE-9390」と同じだが、USBメモリ版には購入特典ダウンロードパスキーが封入されていない。 容量8GBのUSBメモリの中にハイレゾ音源とミュージックビデオが収められている。

音楽ファイルはリニアPCM（サンプリング周波数96kHz、量子化ビット数24bit）をFLACとALACの両方の形式に可逆圧縮して格納。

動画ファイルはチャプターが無く、1つのファイルに6曲全部が収められている。 MPEG4 (H.264)形式、平均ビットレート4Mbps、アスペクト比16:9、解像度720p (30fps)。 以上のような仕様で、フルHDでは無いもののDVDよりは高画質となっている。

ミュージックビデオについて

初回限定ボックスとUSBメモリー版に収録されているミュージックビデオ6曲のうち、「本当の彼女」と「バイ・ザ・シー」以外の4曲についてはさらに高解像度のフルハイビジョン1080p版がYouTubeの佐野元春オフィシャルチャンネル「佐野元春 - DaisyMusic」で順次公開された。

• 紅い月 ※2015.07.03公開
• 境界線 ※2015.07.13公開
• 私の太陽 ※2015.07.24公開
• 優しい闇 ※2015.09.11公開

購入特典ダウンロードファイル

初回限定ボックスに封入されたダウンロードパスキーで入手できる「あつさのせい」は大滝詠一のカバー。 オリジナルは大滝の1972年のソロアルバム「大瀧詠一」（OFL-7 Bellwood Records ［キングレコード］）に収録されている。 佐野がスタジオレコーディングで他人の曲をカバーしたのは35年のキャリアの中でこれが初めて。

このアルバムに収録された既発売のシングル

境界線

2015.04.22 （当アルバム発売の3ヶ月前）

読売新聞タイアップ曲。

iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象

優しい闇

2015.06.24 （当アルバム発売の1ヶ月前）

アルバム先行シングル。

iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 佐野元春＆THE COYOTE BAND - BLOOD MOON

Wikipedia

• BLOOD MOON

オリコン週間ランキング最高位11位。 佐野自身の57歳の誕生日にリリースされた。

オリジナルアルバムとしては前作「Coyote」から6年の間隔が空く（ここまでのキャリアで最長）。 この間に深沼元昭、高桑圭、小松シゲル、藤田顯、渡辺シュンスケの5名で正式にバックバンド「The Coyote Band」が結成されてツアーも何度か行なわれた。

なお、「Coyote」から「Zooey」まで創作活動が停滞していたというわけではなく、途中の2011年に佐野元春 & The Hobo King Band で完全新録音のセルフカバーアルバム「月と専制君主」をリリースしている。

「Zooey」の由来

タイトルの「Zooey」は、佐野の後輩ミュージシャンで35歳という若さで亡くなった「Hal From Apollo '69」のメンバー、山田貴久のニックネームにちなむ。 「Hal From Apollo '69」は1996年にリリースされた佐野元春トリビュートアルバム「BORDER - A Tribute to Motoharu Sano」 (BOUNCE-0023) に、佐野の1984年の曲「Sunday Morning Blue」のカバーで参加している。

• zoeこと山田貴久（HAL FROM APOLLO'69、RaFF-Cuss）が逝去 - TOWER RECORDS ONLINE [2006.08.17]
• アルバム『ZOOEY』について text=佐野元春 - Moto's Web Server [2013.03.13]
• ハートランドからの手紙 #104 - Moto's Web Server ※1997年10月、HAL FROM APOLLO '69のニューアルバムへのコメント

のちに佐野は愛犬のゴールデン・レトリバーに「ゾーイ」という名前を付けていて、写真や動画でファンにも紹介している。 「クロエ」のミュージックビデオで佐野と共演しているのがゾーイ。 「街空ハ高ク晴レテ - City Boy Blue」のジャケット写真の犬はゾーイでは無いとのこと。

通常版の価格について

DaisyMusicから発売されたオリジナルアルバム（「THE SUN」から「今、何処まで」）は通常版が税抜で3,000円（※）だが、「Zooey」は2,666円と1割以上も安い。 ジャケット写真がミュージックビデオ撮影時のスチル写真という省エネ・デザインであることが安さの理由かもしれない。 2022年のSME版再発売の折に、他と同じ3,000円に値上げされた。

※「或る秋の日」は税抜2,500円。

このアルバムに収録された既発売のシングル

La Vita é Bella

2012.08.29 （当アルバム発売の6.5ヶ月前）

iTunes Store のコンプリート・マイ・アルバムの対象

トヨタ「マークX」タイアップ曲。

世界は慈悲を待っている

2013.01.30 （当アルバム発売の1.5ヶ月前）

アルバム先行シングル。

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 佐野元春「ZOOEY」（ゾーイー）: 2013.3.13発売 - Moto's Web Server

Wikipedia

• ZOOEY

オリコン週間ランキング最高位14位。 佐野元春51歳の時の作品。

「3トラックEP 星の下 路の上」に引き続き深沼元昭、高桑圭、小松シゲルの3人をセッション・プレーヤーに起用。 当アルバムの2年後に、さらにメンバー2名（渡辺シュンスケ・藤田顯）を追加して「The Coyote Band」が結成され、「佐野元春 & The Coyote Band」の活動がレコーディング、ライブ共に長く続いていく。

ジャケット写真はフリッパーズ・ギターやピチカートファイヴなどの渋谷系アーティストのアートワークで有名な信藤三雄（1948-2023）によるもの。

キャッチコピー

• 二十一世紀の荒地を往くBoys & Girlsに。

名義の変遷

iTunes Store版は2014～15年頃に、アーティスト名義が「佐野元春」から「佐野元春＆ザ・コヨーテバンド」に変更された。

のちに「The Coyote Band」のメンバーとなる、深沼・高桑・小松は、このアルバムのリリース時点では飽くまでもスタジオレコーディングに呼ばれたセッションミュージシャンだった。 この時はまだバンドは結成されておらずバンド名もなかったが、佐野は後年、このメンバーで最初にレコーディングした「3トラックEP 星の下 路の上」のリリース年である2005年が The Coyote Band の結成年だと話すようになる。

実際には「佐野元春 & The Coyote Band」の名称が使用されるのは『2009年夏＊全国ライブハウス・ツアー「COYOTE」』の告知の時から。

iTunes Store版について

「Coyote」のiTunes Store版は同サービスの仕様変更に伴って細かく変遷する。 なお、CDとデジタルダウンロード版が同時発売されたのは佐野作品ではこのアルバムが初めてだった。

2009年頃、「iTunes Plus」に仕様を変更。 「iTunes Plus」はDRM無しのAAC, 256kbpsという「再生デバイスの制限無し且つ高音質」という規格で2007年から導入されており、従来のDRM有り128kbpsと新規格のDRM無し256kbpsのどちらで売るか（あるいは途中で切り替えるか）はアーティスト側の裁量に任されていた。 ユーザーには過去に128kbpsで購入済みの音源を256kbpsへアップグレードするという有料サービス（1曲あたり50～70円）が提供されていて、「Coyote」もその対象商品になっていた（予約特典ボーナストラックは対象外）。 AppleはDRM有り128kbpsの販売を段階的に縮小し2012年2月に新規販売を終了。 「iTunes Plus」が標準になったために「Plus」という呼称は使われなくなった。

正確な時期は不明だが、その後さらに2014～2015年頃に「Mastered for iTunes」仕様に変更。 「Mastered for iTunes」はAppleの提供するオーサリングソフトでiTunesに最適なマスタリングをしたという証としてマークが付与されるもの。 マスター音源がLPCM24bit以上でなければならないが、販売されるのは16bitにダウンコンバートされたAAC。 「Mastered for iTunes」は2019年に「Apple Digital Masters」、2021年に「Apple Digital Master」に名称変更された。

価格は消費税率が5%から8%に変更された2014年4月の時は税込価格を据え置き。 8%から10%に引き上げられた2019年10月に税率2%ぶんだけ値上げされた（アルバム2037円、単品204円）。

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 佐野元春 2007年最新アルバム「COYOTE（コヨーテ）」 - Moto's Web Server

Wikipedia

• COYOTE (アルバム)

「DaisyMusic」レーベル第1弾作品。 オリコン週間ランキング最高位13位。 佐野元春48歳の時の作品。

デビューから24年間在籍したEpic Recordsから独立

「THE SUN」は佐野がソニー・ミュージックエンタテインメント（SME）内のEpic Recordsから独立してリリースした最初の作品だが、レコーディングはEpic在籍時に完了していて、アルバム先行シングル2枚はEpic Recordsから発売されている。

この頃、佐野を含むSME系のアーティストは当時物議を醸していたCCCD問題に直面していた。 佐野は自身のアルバムのCCCD化を回避するために2003年頃から水面下でSME上層部と交渉するも決裂。 2004年4月にSMEとの契約を解消して独立の道を選ぶ。 CCCD採用方針を不服としてレコード会社と袂を分かったアーティストは他に矢野顕子がいた。

佐野が新たに興したレーベル「DaisyMusic」は独立レーベルながらディストリビューション（小売店への配給）を外資系大手レコード会社、ユニバーサルミュージックに頼るというものだった。 佐野は新レーベルの立ち位置を『スモールレーベルでまずはクリエイターの自由を優先し、しかしディストリビューションはメジャーで行う"メジャーインディペンデント"』と説明した。

ちなみに、2004年6月に開催された報道関係者向けのレーベル発足パーティーに、ユニバーサルミュージック社長兼CEOの石坂敬一(1945-2016)が登壇し挨拶を行なった。 石坂は以前は東芝EMIのディレクターで、1988年にRCサクセションのアルバム「COVERS」の発売を巡って忌野清志郎と対峙した人物として有名。

参考ページ

mofa/MWS共同レポート | DaisyMusicプレスパーティー

佐野元春を成立させるクリエイティブのかけら(第11章)自身のレーベル“DaisyMusic”の設立と The Hobo King Bandとの傑作『THE SUN』 - ぴあエンタメ情報

初回限定版が発売初日から値引き

佐野のオリジナルアルバムで「DVDを同梱した初回限定版」が導入されたのはこのアルバムが初めて（アルバム以外で異種メディアを抱き合わせた例は過去にある）。

CDや新聞・雑誌・書籍などは独占禁止法の中の再販売価格維持制度（再販制度）に則ってメーカーが販売価格を定めるものとし、一定の期間は小売店の裁量で値引き販売をすることができない。

しかし、この頃に『CDとDVDの抱き合わせ商品は再販制度の対象外』という見解が公正取引委員会から示されたために、amazonなど一部の小売店が発売の初日からCD+DVDである「初回限定版」の値引き販売を行った。 他のアーティストの作品でも、CDのみの通常版よりDVD付き豪華版のほうが安く買えるという逆転現象がこの頃頻繁に見えるようになる。

参考ページ

平成16年7月9日 公正取引委員会：第4回著作物再販協議会について ※Wayback Machine

DVDの登場は1996年で、当初は再生機器が高価な上にVHSのように録画ができるわけではないことから、最初の数年はなかなか普及が進まなかった。 やがてDVDプレーヤーはDVDレコーダーに進化し、一気にVHSからの置き換えが進んだ。 00年代の前半にはソフト・ハードともに製造コストが安くなって、CDのおまけとしてミュージックビデオを収録したDVDを同梱できるほどになっていた。

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• THE SUN WEB SITE

Neowing ※オンラインソフト販売サイト

• 佐野元春 特集 | Neowing

Wikipedia

• THE SUN (佐野元春のアルバム)

オリコン週間ランキング最高位12位。 佐野元春43歳の時の作品。

佐野が「Pro Tools」を使用して宅録したものをベースに The Hobo King Band のメンバーがスタジオレコーディングで補完するというプリプロダクションで制作された曲が中心。 20世紀最後のオリジナルアルバム。

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• 佐野元春 | Stones and Eggs ※アーカイブページ

Wikipedia

• Stones and Eggs

オリコン週間ランキング最高位17位。 佐野元春41歳の時の作品。

「佐野元春 and The Hobo King Band」名義での最初のアルバム。 ジョン・サイモンを共同プロデューサーに迎え、ニューヨーク州郊外のベアズヴィル・スタジオでレコーディングされた。

「BARN」は「納屋」の意味

アルバムのタイトルはベアズヴィル・スタジオの敷地内にある、納屋を改造したレコーディングスタジオ「Turtle Creek Barn」（ウミガメの小川の納屋）にちなむ。 ジャケット写真の佐野の後ろにある建物がそれ。

「燃える」を意味するほうのバーンの綴りは「burn」。

ジョン・サイモンについて

ジョン・サイモンは、サイモン&ガーファンクル、ジャニス・ジョプリン、ザ・バンドなどに携わったプロデューサー。 ソロアーティストでもあり、1997年時点で4枚のアルバムを発表している。 当アルバムにインストゥルメンタルの「ズッキーニ」を提供した。 佐野元春 and The Hobo King Band の全国ツアー「THE BARN TOUR '98」の大阪フェスティバル・ホール公演にゲスト出演。

クレジット

Produced by

John Simon

Moto 'Lion' Sano

Recorded by

John Holbrook

Assistant Engineer

Doug Wynne

Mixing Engineer

John Holbrook ⇒ 「7日じゃたりない」「マナサス」「誰も気にしちゃいない」

Noah Evans ⇒ 「逃亡アルマジロのテーマ」「ヤング・フォーエバー」「ヘイ・ラ・ラ」「風の手のひらの上」「ドクター」「どこにでもいる娘」「ドライブ」「ロックンロール・ハート」「ズッキーニ ─ ホーボーキングの夢」

Mastering Engineer

Greg Calbi

中里正男

Technical Assistant

小島正也

Recorded at

Bearsville Sound Studios, Woodstock U.S.A (Aug. '97)

Mixed at

Sony Music Studios, N.Y.C. (Sep. '97)

All songs written by Moto Sano except 'Zucchini - The Hobo King Dream' written by John Simon

The Hobo King Band

Vocal, Guitar

佐野元春

Backing Vocal, Guitars

佐橋佳幸

Backing Vocal, Guitars, Piano, Organ, Accordion, Mandolin

Kyon

Backing Vocal, Bass

井上富雄

Drums, Percussion

小田原豊

Organ, Keyboards

西本明

Additional Musicians

Percussion

Bashiri Johnson ⇒ 「7日じゃたりない」「マナサス」

Accordion

Garth Hudson ⇒ 「7日じゃたりない」

Tambourine

John Simon ⇒ 「7日じゃたりない」

Harmonica and Vocal

John Sebastian ⇒ 「ロックンロール・ハート」

Pedal Steel

Eric Weissberg ⇒ 「誰も気にしちゃいない」

Photographers

Elliott Landy (inner)

宮本敬文 (cover)

Art Director

Milton Glaser

A&R

滝瀬茂 (EPIC/SONY RECORDS)

International A&R Administration

斉田秀之

原田卓 (EPIC/SONY RECORDS)

Sony Music International N.Y.

Leigh Pennino Sulich

Artist Management

菅野愛

渡辺宏 (Moto & Associates, Tokyo)

Production assistants

安武真佐子 (M's Factory Music Publishers)

松永ひろみ (M's Factory Music Publishers)

Special Thanks to

長門芳郎

All the staff at "The Barn" Bearsville Sound Studios

Sally Grossman

Mark McKenna

Pattie Merklin

Robert Montalvo

Scott Gormely

C.C.Loveheart

Takeo Hori

Doug James

Kaz Kasumi (Rock-It Cargo)

Shibaura Sound Studo (for pre-production)

能地祐子

Pearl Drums

Zen Drum

Roland

このアルバムに収録された既発売のシングル

ヤング・フォーエバー

1997.11.01 （1ヶ月前）

c/w 「フリーダム」 ※アルバムアウトテイク

アルバム先行シングル。

このアルバムからのリカットシングル

Doctor

1998.04.22 （4ヶ月と21日後）

c/w 「誰も気にしちゃいない」「ヤング・フォーエバー」 ※「ヤング・フォーエバー」はアルバムバージョンとは異なるアコースティックバージョン

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

• The Barn Sight ※アーカイブページ

Wikipedia

• THE BARN

オリコン週間ランキング最高位7位。 佐野元春40歳の時の作品。

新バックバンドのオーディション

このアルバムは佐野が1980年のデビュー当時から連れ添ったバックバンド「The Heartland」を解散してからの初めてのアルバムで、のちに結成される「International Hobo King Band」（ほどなく「The Hobo King Band」に改名）のメンバーがそれぞれいくつかの曲に参加している。

HKBに選抜されたメンバー以外にも何名かのミュージシャンが参加しており、佐野は次期バンドメンバーの選考をこのアルバムを作りながら行っていた。 新バンドはアルバム発売前の同年1-2月に開催された全国ツアー「International Hobo King Tour」がお披露目公演となった。

M-14「太陽だけが見えている」が配信されない問題

14曲目の「太陽だけが見えている - 子供たちは大丈夫」はその中にふたつの他のアーティストの曲が含まれている。

一つ目、冒頭の何かを言っているようにも聞こえるボイスパーカッションはボビー・マクファーリンの「Thinkin' About Your Body」（1986年のアルバム「Spontaneous Inventions」に収録）。 ボビー・マクファーリンは1988年のグラミー賞3冠「Don't Worry Be Happy」が有名。

二つ目、曲中で繰り返し使われている「It's just the same old song」というセリフはデジタル・アンダーグラウンドの「Same Song」（1991年のEP「THiS iS AN E.P. RELEASE」に収録）からサンプリングしたもの。

「太陽だけが見えている」がダウンロード販売やサブスクリプションサービスといった配信系で取り扱われない理由は、おそらくは上の2曲の許諾が取れないためと思われる。 現状、正式に「太陽だけが見えている」を聴くにはCDで聴くしかない。 2025年現在でサブスクで聴けずダウンロード購入もできないオリジナルアルバム内の楽曲はこの曲のみ。

インターネットとの連動

16曲目の「そこにいてくれてありがとう - R・D・レインに捧ぐ」の英文タイトルの「R.D.Rain」のスペルは「R.D.Laing」が正しいとネットユーザーのファンから公式BBSに指摘があってMWS上で訂正された。

アルバム「FRUITS」は佐野の公式サイトMWS（当時はファン有志が運営する公認サイトと称していた）の発足後にリリースされた初めてのアルバムで、アーティストがプロモーションにインターネットを活用した最初期の事例のひとつだった。 佐野のセルフライナーノーツがウェブ上で公開されたり、ファンからのレスポンスにBBSが活用されるなど、当時は先進的だったさまざまなウェブ連動が試みられた。

前述の訂正連絡も、以前であれば手紙などを利用しなければならなかったところを、ネットを利用することで手軽に素早くコミュニケーションが図れて周知もできるということを証明した好例となった。

関連ページ

佐野元春公式サイトMWS

MWS > クロニクル > Fruits Site ※アーカイブページ

MWS恒例の新作アルバム特集ページの第1号。 「FRUITS」の特集ページは佐野自身によるライナーノーツ（パソコンにアルバムCDをセットするとテキストリンクと連動するという仕掛けがあった）と、14名の音楽ライターによるクロスレビューという内容だった。

Wikipedia

• フルーツ (アルバム)

オリコン週間ランキング最高位6位。 佐野元春37歳の時の作品。

結果的に「The Heartland」と共に作ったスタジオレコーディングアルバムはこれが最後となった。

クレジット

All songs written, composed and arranged by Motoharu Sano

Produced by

坂元達也

Moto 'Lion' Sano

Recorded & Mixed by

坂元達也

Assistant Engineers

水出吉剛

Andy Strange

Addtional Engineers

笹原与志一

後藤昌司

中林慶一

Recorded at

一口坂スタジオ ─ Tokyo

Mixed at

AIR STUDIO ─ London

Mastered by

田中三一 at SONY MUSIC 信濃町スタジオ

Technical Assistant

小島正也

坂本晃彦

佐藤一二

山口好守

Addtional Musicians

Hammond Organ & Backing Vocal (on T-5, 6, 9)

Georgie Fame ※appears courtesy of Go Jazz / Polystar Co., Ltd.

Backing Vocals (on T-1, 2, 5, 7, 8)

Maxayne Lewis

Melodie Sexton

Manipulator

堀川満志

Percussions (on T-3)

里村美和

Percussions (on T-7)

越智義朗、越智義久

A&R

滝瀬茂 (Epic/Sony Records)

Artist Promotion

長島章仁 (Epic/Sony Records)

小谷和己 (Epic/Sony Records)

International A&R

大竹健 (Epic/Sony Records)

Publisher

Young Japan Group, Inc.

佐野元春事務所

Art Direction

駿東宏

Photography

平間至 (Cover/Inner)

岩岡吾郎 (Inner)

Hair/Make-up

緒方弘

Design Farm

スントー事務所

Visual Co-ordination

渡辺宏 （佐野元春事務所）

Artist Management

寺本保治 （佐野元春事務所）

以下のみなさんの協力に感謝します。 （敬称略）

吉成伸幸

阿部聖子

尾崎猛

TAMA Drum

Our Beautiful Fans

そして多大なインスピレーションを与えてくれた両親に、どうもありがとう。

タイアップ

M-3「Rain Girl」

1995年2月頃にトヨタのステーションワゴン「カルディナ」のTVCMに使用されて、佐野本人もCMに出演。 「カルディナ」とともに佐野が街の中を駆け抜けて行くという演出で、15秒と30秒バージョン、それぞれ数パターンが放映された。 トヨタのディーラーでは「Rain Girl」1曲入り8cmCDや、佐野元春愛用のギターであるキャンディー・アップル・レッド のストラトキャスターを象ったピンバッヂなどを販促グッズとして無料で配布していた。

この曲はシングルでの発売はなかったが、ミュージックビデオが作られている。

• 佐野元春「レイン・ガール」（フルバージョンPV） | 佐野元春 - DaisyMusic ※2016.06.12公開

M-7「彼女の隣人」

1992年頃、この曲がシングルとして発売された際に、コンビニエンスチェーン「ローソン」のTVCMに使用される。 CMキャラクターは髙嶋政伸・斉藤由貴。

2024年アナログ盤

コンピレーションアルバム「The Circle 30th Anniversary Edition」と同時発売。

関連ページ

otonano ※Sony Music Entertainment系列のウェブメディア

• 【Part3】THE CIRCLE｜佐野元春90年代ストーリー｜otonano ウェブで読める大人の音楽誌

Wikipedia

• The Circle (佐野元春のアルバム)

オリコン週間ランキング最高位2位。 第34回日本レコード大賞 ポップス・ロック部門 優秀アルバム賞を受賞。 佐野元春36歳の時の作品。

Produced by

Moto 'Lion' Sano

Except Track 3: Co-produced by

西本明

Recorded & Mixed by

坂元達也

Mastered by

Bob Ludwig

Addtional Engineers

笹原与志一

安部徹

後藤昌司

中村悦弘

Assistant Engineers

沢登満雄

高橋直也

村田康治

須戸正明

佐久間義徳

Recorded at

一口坂スタジオ

Sedic

Music Inn Studio

Studio Take One

Sound Inn Studio

Mixed at

Baybridge Studio

Victor Aoyama Studio

Sedic

Studio Take One

Mastered at

Masterdisk Corporation, N.Y.

Technical Assistant

小島正也

坂本晃彦

足立利浩

The Heartland

Vocals, Guitars, Mandolin, Bagpipe

佐野元春

Drums, Percussions

古田たかし

Bass

小野田清文

Guitars

長田進

Keyboards

阿部吉剛

Piano (on T-3)

西本明

Tokyo Be-Bop

Saxophone

ダディ柴田

Trombone

ボーン助谷

Trumpet

石垣三十郎

Addtional Musicians

Vocal (on T-12)

矢野顕子

Vocals (on T-11)

Yoko Ono

Sean Lennon

Percussions (on T-1, 5, 9, 12)

越智義朗

越智義久

Hammond Organ (on T-2, 6)

守時龍巳

Backing Vocals (on T-3)

Maxayne Lewis

Backing Vocals (on T-9)

Chome

Manytso

Frantal

Benita

Computer and Synthesizer Programming

堀川満志

佐藤克典

Strings (on T-7)

Joe Strings （スコア：吉野金次、指揮：福井峻）

A&R

滝瀬茂 (Epic/Sony Records)

Artist Promotion

小谷和己 (Epic/Sony Records)

長島章仁 (Epic/Sony Records)

Production Management

佐藤尚 (Young Japan Group, Inc.)

New York Co-ordination

大竹健 (Epic/Sony Records)

Publisher

Young Japan Group, Inc.

佐野元春事務所

Art Direction

駿東宏

Album Cover Concept

佐野元春

Photography

松本康男

Design Association

深澤美雪 ＋ スントー事務所

Creative Co-ordination

渡辺宏 （佐野元春事務所）

Management

藤原亨 （佐野元春事務所）

Thanks to

都留志乃

井澤豊

佐藤奈々子

緒方弘

渡辺真也

Melodie Sexton

荒木浩三 （ミュージックランド）

トミー染川 （ロック・オン・カンパニー）

TAMA DRUM

このアルバムを父に捧ぐ。 佐野元春

オリコン週間ランキング最高位3位。 佐野元春34歳の時の作品。

前作に引き続きコリン・フェアリーを共同プロデューサーに迎えて制作された。

アルバムタイトル「TIME OUT!」はイギリスの雑誌名に由来するが、アルバムの内容には特に関係無い。

Words & Music

佐野元春

Produced by

Moto 'Lion' Sano

ColinFairley (for Scarlet Management, London)

Except Track 3 by

吉野金次

Recorded by

阿部保弘

安部徹

Mixed by

Robin Evans (for Scarlet Management, London)

Mastered by

Tim Young of the Hit Factory, London

2nd Engineers

Katie Dahlstorm

窪田佳光

高村政貴

笹原与志一

高橋直也

沢登満雄

赤波江敦夫

Recorded at

Sound City Studios

音響ハウス

SEDIC

Sound Sky Studios

一口坂スタジオ

Mixed at

Power Plant Studios, London (1990 Jul.-Aug.)

Mastered at

Town House Studios, London

A&R Japan

小坂洋二

園田一恵

A&R London

Ken Ohtake

Publisher

Young Japan Group

M's Factory

Management

M's Factory

The Heartland

Vocals Guitars Organ Harmonica

佐野元春

Vocals Drums Percussion

古田たかし

Vocals Bass

小野田清文

Vocals Guitars

長田進

Vocals Keyboards

阿部吉剛

Tokyo Be-Bop

Saxophone

ダディ柴田

Trombone

ボーン助谷

Trumpet

石垣三十郎

Thanks to

Piano on T-11

西本明

Percussion on T-8

里村美和

Strings Arrangement on T-3

福井峻

Strings Ansemble on T-3

友田グループ

Graphic Design

駿東宏

Photography

細川晃

Design Associate

深澤美雪

Special Thanks to

渡辺宏

澤城子

小島正也

吉野金次

田中一三

TAMA Drum

All the Staff in Power Plant Studios, Colonnade Hotel #17, And Our Beautiful Fans

"Big boy now" - Moto with The Heartland - 1990

オリコン週間ランキング最高位2位。 佐野元春33歳の時の作品。

エルビス・コステロのプロデューサーとして有名なコリン・フェアリーが佐野と共同でプロデュースしている。 収録曲の多くはロンドンで現地アーティストを起用してレコーディングされた。

キャッチコピー

『君には見張り塔からずっと見ていてくれる人が必要だったんだよ』

ボブ・ディランが1967年に発表した「見張塔からずっと」（All Along the Watchtower）というタイトルの曲があるので、それをヒントにしたものと思われる。 また、アルバムタイトルはJ・D・サリンジャーの短編小説「バナナフィッシュにうってつけの日」（原題: A Perfect Day for Bananafish）をもじったものではないかと言われている。

アナログレコード時代の終焉

アナログ盤がレギュラー商品として発売されるのは佐野作品ではこのアルバムが最後となった。 これ以降、散発的にアナログ盤でのアルバムリリースも行われるが、アナログ盤というものの存在価値が次第に変わっていき、アナログの音にこだわる一部のオーディオマニアや、大きなジャケットで収集したいというコレクター向けの嗜好品的な色合いが濃くなる。

定額制音楽配信サービスについて

2021年現在、このアルバムはサブスクに対応しておらず、人気曲である「約束の橋」が聴けない状況にある（「約束の橋」は Apple Music であればミュージックビデオで聴くことができる）。 サブスクで配信されない詳しい理由は不明だが iTunes Store や mora などでダウンロード版を購入することは可能。

オリコン週間ランキング最高位2位。 佐野元春30歳の時の作品。

初のバンドアルバム

このアルバムはバックバンドの「The Heartland」のメンバーのみでスタジオレコーディングが行なわれた。 それまでのアルバムはスタジオ・ミュージシャンとのセッションを中心に制作されていたが、この「Café Bohemia」の頃はライブ、レコーディングともに当時のバックバンド「The Heartland」との一体的な活動時期にあり、アーティスト名の表記でも「The Heratland」の名前を初めて前面に出した。

ツアー中のアルバム発売

佐野は先行シングルとして「STRANGE DAYS」（1986年5月）、「SEASON IN THE SUN」（7月）、「WILD HEARTS」（9月）を隔月で3枚連続リリース。 この隔月シングル発売と平行して4月から9月の間に毎月1回、日本青年館での定期ライブ「東京マンスリー」を開催。 10月より1年にわたる全国ツアー「Café Bohemia Meeting」をスタートさせ、そのツアーの途中でこのアルバムはリリースされている。

「M's Factory」レーベル発足

「Café Bohemia」は佐野がEPIC/SONYレーベルの中に興したプライベート・レーベル「M's Factory」からの最初のアルバムで、同レーベルの使用は前出の先行シングル「STRANGE DAYS」から始めている。

以後、2004年にEpic Recordsを離れるまでの18年間、佐野が発表する楽曲は基本的には「M's Factory」レーベルからのリリースとなる。 佐野は前作アルバム「VISITORS」からプロデューサーやミュージシャン、アートディレクターの手配などを自分で行うようになっていたが、プライベート・レーベルを発足させたことで「自分の作品は自分でプロデュースする」という態度をより明確にした。

その他、この頃の佐野には以下のような活動があった。

• NHK-FM「サウンドストリート」月曜日担当DJ （1981.04～1987.03）
• 横浜エフエム放送「ザ・ハートランド・アワー」DJ （1985.12～1987.03）
• 佐野元春責任編集雑誌「THIS」第2期 出版 （扶桑社 1986.04～1987.01 季刊全4冊）
• カセットブック「ELECTRIC GARDEN」リリース （1985.05）
• カセットボックス「ELECTRIC GARDEN #2」リリース （1986.07）

M-1「Café Bohemia (Introduction)」について

このトラックはカフェ店内の環境音で、楽曲ではない。 奥の方から聴こえてくるサキソフォンはチャーリー・パーカー (1920-1955)の『パリの4月(April in Paris)』の一節であり、佐野が作曲したインストゥルメンタルではない。

• くん @hot_udon_kun > 昨日のサンソンを車の中で聴いてたら思わぬ発見があった。 … ※2018/06/11 12:13

「Café Bohemia」は架空のお店で、パリの文化人が集う憩いの場という設定だと雑誌インタビューなどで説明されたが、ニューヨークのマンハッタンに同名のジャズクラブが実在する。 チャーリー・パーカーはクラブオーナーと親交があり、「Café Bohemia」で実際に演奏をしていたという。

シングル情報

「Café Bohemia」の前後に発売されたシングルは、「Christmas time in blue」を除いてすべて独自のバージョンである。 アルバム収録バージョンとの違いは、判別が難しいものもあれば、明確に違うというものまで様々ある。

このアルバムに収録された既発売のシングル

Young Bloods ※7inch/EP

1985.02.01 （当アルバム発売の1年10ヶ月前）

c/w 「Young Bloods (Hello Goodbye Version)」 ※アルバムアウトテイク

Young Bloods ※12inch/Single

1985.03.21 （当アルバム発売の1年8ヶ月前）

Christmas time in blue ※12inch/Single

1985.11.21 （当アルバム発売の約1年前）

全部で3つのバージョンを収録し、B面1曲目はアルバムと同じバージョン。

STRANGE DAYS

1986.05.21 （当アルバム発売の約6ヶ月前）

隔月シングル3枚連続リリース第1弾。

c/w 「ANGELINA (Slow Version)」 ※アルバムアウトテイク

SEASON IN THE SUN （夏草の誘い）

1986.07.21 （当アルバム発売の約4ヶ月前）

隔月シングル3枚連続リリース第2弾。

c/w 「LOOKING FOR A FIGHT （ひとりぼっちの反乱）」 ※アルバムアウトテイク

WILD HEARTS

1986.09.21 （当アルバム発売の約2ヶ月前）

隔月シングル3枚連続リリース第3弾。

c/w 「SHADOWS OF THE STREET」 ※アルバムアウトテイク

このアルバムからのリカットシングル

99 BLUES ※12inch/Single

1987.06.03 （当アルバム発売の約6ヶ月後）

c/w 「月と専制君主」 ※「99 BLUES」ともにアルバムバージョンとは異なるロングバージョンを収録

インディビジュアリスト ※12inch/Single

1987.11.21 （当アルバム発売の約1年後）

アルバムバージョンとは異なる3つのバージョンを収録。

オリコン週間ランキング最高位1位。 アルバムがアナログレコードとCDで同時発売されたのはこれが初めて。 佐野元春28歳の時の作品。

チャート1位獲得は前年のコンピレーションアルバム「No Damage 14のありふれたチャイム達」で達成しているが、オリジナルアルバムでの獲得は今作が初めて。

このアルバムは1年間のニューヨーク滞在中に現地でプロデューサーやミュージシャンを佐野自らが手配して制作された。

アルバム「VISITORS」に収録された全8曲は、すべてシングル化されている（7インチEP盤計4作品のA面に4曲、B面に4曲）。 ただし、シングルバージョンはEP盤の収録時間の都合上、ほとんどが短く編集されている。 「TONIGHT」と「COMPLICATION SHAKEDOWN」「WILD ON THE STREET」については12インチシングルも作られた。

このアルバムに収録された既発売のシングル

TONIGHT ※7inch/EP

1984.04.21 （当アルバム発売の1ヶ月前）

c/w 「SHAME 君を汚したのは誰」

アルバム先行シングル。

TONIGHT ※12inch/Single

1984.04.21 （当アルバム発売の1ヶ月前）

c/w インストゥルメンタルバージョン

このアルバムからのリカットシングル

COMPLICATION SHAKEDOWN ※7inch/EP

1984.06.21 （当アルバム発売の1ヶ月後）

c/w 「WILD ON THE STREET」

COMPLICATION SHAKEDOWN ※12inch/Single

1984.06.21 （当アルバム発売の1ヶ月後）

c/w 「WILD ON THE STREET」

VISITORS ※シングル

1984.09.21 （当アルバム発売の4ヶ月後）

c/w 「SUNDAY MORNING BLUE」

NEW AGE

1984.11.21 （当アルバム発売の6ヶ月後）

c/w 「COME SHINING」

曲の長さの比較

アルバムバージョンとシングル（7インチEP）バージョンは基本的に同じミックスだが、イントロ・間奏・アウトロの長さやリフレインの回数などで差がある。

アナログの7インチで毎分45回転の場合、推奨される収録時間はおよそ5分以内。 良好な音質を確保するならばおよそ4分以内が望ましいと言われている。

アルバムはLPに各曲の再生時間の記載が無いのでMHCL-30004のデータを参照した。 7インチEPと12インチシングルは「VISITORS DELUXE EDITION」のデータ。 「WILD ON THE STREET」と「SHAME ─ 君を汚したのは誰」のシングルバージョンは実測。

オリコン週間ランキング最高位4位を記録した初のヒットアルバム。 佐野元春26歳の時の作品。

このアルバムに収録された既発売のシングル

SOMEDAY ※シングル

1981.06.25 （当アルバム発売の11ヶ月前）

c/w 「Bye Bye Handy Love」

ダウンタウン・ボーイ

1981.10.21 （当アルバム発売の7ヶ月前）

当アルバムバージョンとはまったくの別テイク。

c/w 「スターダスト・キッズ」

Sugartime

1982.04.21 （当アルバム発売の1ヶ月前）

当アルバムの先行シングル。

c/w 「WONDERLAND （WALKMANのテーマ）」

このアルバムからのリカットシングル

Happy Man

1982.08.25 （当アルバム発売の3ヶ月後）

c/w 「マンハッタンブリッヂにたたずんで」

佐野元春が24歳（まもなく25歳）の時にリリースされた作品。

クレジット

ALL SONGS WRITTEN BY

MOTOHARU SANO

Produced by

MOTOHARU SANO

Ex. Producer

小坂洋二

佐藤文彦

Engineer

伊東俊郎 (CBS/SONY Studio, Tokyo Roppongi)

Assistant Engineer

石橋守

Photography

ヒロ伊藤

Art Direction & Design

TAKASHI INUI

Management

春名源基

HEINOSUKE KUSUHASHI

Special Thanks to

MAYUMI MATSUURA

Thanks To 'THE HEARTLAND #2' Who Played On ガラスのジェネレーション, NIGHT LIFE, IT'S ALRIGHT, 悲しきRADIO, 君をさがしている & HEART BEAT

Drums

TAKAO AOKI

Bass

AKIRA MAKITA （※牧田和男）

Guitar

TAKUMI KISHI

Keyboard

西本明

Master

伊藤銀次

Thanks To 'OMURA SELECTED BAND' Who Played On バルセロナの夜 & GOOD VIBRATION

Drums

EIJI SUNAMURA

Bass

長岡道夫

Guitar

土方隆行

Keyboard

大村雅朗

西本明

Other Instruments

Sax

Jake H. Concepcion

Trombone

平内保夫

Percussion

橋田正人

Master

大村雅朗

GOOD VIBRATION

Female Background

なかやまて由希 by courtesy of POLYSTAR CO., LTD.

このアルバムに収録された既発売のシングル

ガラスのジェネレーション

1980.10.21 （当アルバム発売の4ヶ月前）

c/w 「IT'S ALRIGHT」

アルバム同時発売シングル

NIGHT LIFE

c/w 「GOOD VIBRATION」

佐野元春24歳の時の作品。

デビューまでの道のりについてはデビューシングル「アンジェリーナ」を参照。

クレジット

PRODUCER

小坂洋二

佐藤文彦

MIXER

伊東俊郎

ARRANGEMENT

大村雅朗

伊藤銀次

佐野元春

RECORDED

JAN. to MAR. 1980

MANAGEMENT

春名源基

染野徹

SPECIAL THANKS TO

山本翔 (EPIC/SONY)

ヒロ川島

Mr. KOUZOU ARAI

ART DIRECTION & DESIGN

TAKASHI INUI

PHOTOGRAPHER

ヒロ伊藤

STYLIST

MAYUMI MATSUURA

SPECIAL THANKS TO

BOUTIQUE "PAPILLON"

MASAYUKI YANO

ジャケット写真のロケ地

ジャケット写真のお店は神奈川県民ホールの裏手にあったブティック「Papillon」（パピヨン）。 ファンには改名後の「赤い靴」のほうがよく知られる。

オーナーの坪山紗織 (?-2013) は女性グラフィックデザイナーの草分けでレザークラフトなどの創作で弟子が大勢いたという。 （※1）「赤い靴」はその弟子たちの作品を売るために開いたお店だったが、1933年竣工の建物は1996年に区画整理のために取り壊されている。

坪山氏は「赤い靴」とは別にアートギャラリー「GALERIE PARIS」（2000年、横浜三井物産ビルに移転開廊）を営んでおり、佐野はそこで2004年4月27日～5月8日のGW期に個展「Motoharu Sano -Art Works- in Yokohama」を開催した。

（※1）参考記事

2022.04.15 朝日新聞神奈川全県版 掲載記事『（ミュージアムのツボ）ヨコハマ猫の美術館　横浜市中区　扉の向こう、ニャンダフル　山崎洋子』　

B-4「Back To The Street」について

この曲にコーラスで参加している山本翔 (1950-1995) はEPIC/SONYが契約した初のロックアーティスト。 佐野自身がコーラスを依頼したという。

山本は佐野の当デビューアルバムと同日にサードアルバム「Melting Pot」(25･3H-18)をリリースしている。 山本は佐野よりも1年半早くEPICからデビューしているが、それ以前にグループ・サウンズ「ズー・ニー・ヴー」での活動歴もあり、「ズー・ニー・ヴー」時代はキャニオンレコードと契約していた。

参考ページ

1980年の佐野元春――アメリカに行ったこととディレクターの口利きがデビューを決意させた！ | Let's Go Steady――Jポップス黄金時代 !

B-5「Do What You Like （勝手にしなよ）」について

このアルバム中では佐野が自身で編曲した唯一の曲。 ヤマハ音楽振興会が主催した1978年の第15回「ポピュラーソングコンテスト」に、プロデビュー前の佐野はこの曲でエントリーして優秀曲賞を受賞した。 優秀曲賞はグランプリ（優勝）の次点であり、この回は佐野を含めて4曲が選ばれている。 さらにその次点である入賞7曲の中に長渕剛の「巡恋歌」があった。

なお、「Do What You Like （勝手にしなよ）」を含む「第15回 ポピュラーソングコンテスト つま恋本選会」の入選曲は、当時ヤマハがライブをレコード化して市販している。

ミュージシャン

2010年発売のコンピレーションアルバム『ベリー・ベスト・オブ・佐野元春 「ソウルボーイへの伝言」』のブックレットに掲載されているクレジットタイトルにより、次の楽曲については詳細な演奏者情報が判っている。

A-3「情けない週末」

Vocal

佐野元春

Piano

羽田健太郎

Flugelhorn

川島弘之

B-1「アンジェリーナ」

Vocal & Guitar

佐野元春

Drums

島村英二

Bass

高橋ゲタ夫

Guitar

矢島賢

Piano

羽田健太郎

Saxophone

Jake H.Concepcion

このアルバムに収録された既発売のシングル

アンジェリーナ

1980.03.21 （当アルバム発売の1ヶ月前）

c/w 「さよならベイブ」

アルバム先行シングルとして発売されたデビュー作。